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クリント・イーストウッドの演出や脚本がよいからと、
夜10時からの上映を観にいった。
う~ん、そんな判断もできないくらい、どっぷりと
落ち込んで帰ってくる。

2人の登場人物が出会うロンドンのメイフェアホテル。
取材で滞在したときに、友人が訪ねてきてくれたのを
覚えている。テムズ川沿いを散歩して、
食事に出かけ、久しぶりにお互いにいろんなことを話し込んだ。

その一週間後、その友人は命を絶った。

仕事やプライベートの悩みはいつもメールでやりとりしていたし、
それに負けるような人じゃなかった。

遠く日本で、それもインターネットで訃報を知った。
20日間、連絡が取れず、見つけたのは訃報サイトに載った名前だった。
唯一、面識のある仕事のパートナーにメールを送っても
理由は分からないという短い返事しか帰ってこない。

何も分からないまま、1年間泣き暮らした。
なぜ何も言わずに逝ったのだろう。

死者からのメッセージを伝えてくれる方法を、
映画の子供のように私も探した。

死者との会話ができるという人に出会った。
「その人はすごい怒りの中にいて、話せない。
自殺じゃないんじゃないか」
そう言われた。

想像もしていなかった内容。自殺じゃないの?

今も真実は分からない。

思い出したように、仕事のパートナーにメールを書く。
「なぜ死を選んだのかしら」

そう聞く度に彼は沈黙する。

映画の中の霊能者は
「何でも知ればいいというわけではない」と繰り返した。

真実はどこにあるのだろう。
いつか本当のことを知ることができるのだろうか。

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